「えんとつ町のプペル」
作者からのメッセージ
絵本『えんとつ町のプペル』は、
空を知らない町に生まれた
ゴミ人間の物語。
ゴミ人間は、町でただ一人の《空を信じる少年》
に出会い、
その日から町を覆う
黒い煙のその先を見ようとします。
町の人達は「臭い、汚い!」の大合唱。
ゴミ人間を見た目だけで判断し、
噂だけで判断し、そして外にハジキます。
誰一人として、
ゴミ人間の想いを、願いを、祈りを見ようとはしない。
もしかすると、中には、見ようとすることをやめた人もいるかもしれない。
そんなことを口にすると、
自分もゴミ人間や、あの少年のように、
町からハジかれる側になってしまうから。ゴミ人間は、その昔に諦めた自分の姿でもあり、
だから町の人は「俺も諦めたんだから、お前も諦めろよ」
と攻撃してしまうのかもしれない。
『えんとつ町』は、現代社会。
夢を語れば笑われて、
行動すれば叩かれる。
「お前も諦めろよ」という言葉は、「空気を読めよ」という、
まるで正しいような言葉に姿を変え、
黒い煙にその先に行こうとする者を、
圧倒的な数で袋叩きにする。
学校や会社、その他すべてのコミュニティーに『えんとつ町』は存在して、
既存のルールに疑問を持ち、「こんな選択肢があってもいいんじゃないか?」
と口に出し、行動する人はゴミ人間。
案の定、叩かれる。
閉塞感は強まり、じきに誰も身動きがとれなくなる。
そして、
「今も苦しいけれど、外に飛び出したらもっと苦しい目に遭う。
だから、ここにいる方が、まだマシだ。
外に出るのはやめておこう。そうしよう」
と、まるで奴隷のようだ。だけど僕らは終わっていない。
今日も目覚め、
朝食をとり、
歩き、
会話し、
違和感を覚えながらも、それでもこうして生きている。
黒い煙に飲み込まれきってはいないのだ。
理由は一つ。
その時々で、声をあげた人がいたから。
笑われようと、叩かれようと、
空を見上げ、行動を起こした人がいたから。たとえば、あなたがその人ならば、
あなたは僕らの希望で、
僕は『えんとつ町のプペル』をあなたに向けて描いた。
あなたに捧げる応援歌として。おこがましいかもしれないけれど、
あなたの気持ちを、僕は少しだけ分かっているつもりだ。
僕もあなたと同じような目に遭ったから。
今でも、ときどき。
「このまま放っておくと大変なことになるよ!」
あなたがどれだけ大声で叫ぼうが、
何度叫ぼうが、
いつまでたってもその声は黒い煙の中に消える。
苦しいだろう。
寂しいだろう。
眠れない夜が続いているだろう。
だけど、そういうもんだ。
行動する以上、痛みはともなう。
あなたにはその痛みを背負う責任がある。
なぜならあなたは、
夢や理想を語るその姿で、
諦めないその姿で、
諦めた人達に「自分はこれで良いのだろうか?」
という不安を与えてしまっているから。
間接的に攻撃してしまっているから。
あなたが背負う痛みは、その代償だ。
行動を起こした以上、皆が幸せになる道は一つしかない。
重力圏を突破することだ。
黒い煙のその先に行くことだ。無責任なことを言うけど、
もう声をあげちゃったのなら、
もう行動を起こしちゃったのなら、
僕らに見せてくれよ、素晴らしい景色を。
誰も知らない世界を。僕からあなたへのメッセージは、
『えんとつ町のプペル』に出てくる
空を信じた少年の父親の言葉そのまま。
「他の誰も見ていなくてもいい。
黒い煙のその先に、
お前が光を見たのなら、
行動しろ。思いしれ。
そして、常識に屈するな。
お前がその目で見たものが真実だ。
あの日、あの時、あの光を見た自分を信じろ。
信じぬくんだ。たとえ一人になっても」西野亮廣Profile
絵本「えんとつ町のプペル」著者
漫才コンビ「キングコング」として「はねるのとびら」などで大活躍。 その後、テレビだけでなく絵本やビジネス書を出版。 クラウドファンディングで国内歴代最高となる総額 1 億円を調達。 ビジネス書「革命のファンファーレ」が 15 万部突破。 「読者が選ぶビジネス書グランプリ 2018」グランプリを受賞。
えんとつ町のプペルは、絵本では異例の37万部を突破している。
西野亮廣氏が運営するオンラインサロンは、1万人を突破し日本一位となっている。
主催者の思い
私は、精神科の看護師をしています。
仕事がら、無力感を抱く事が多く、
自信が無いそんな私でも
「できる」
と思わせてくれたのが仲間の存在。
私がこの光る絵展を開催を決意できたのは、
映画「えんとつ町のプペル」宣伝会議というグループが
西野さん発案で全国に作られ、
そこで出逢った仲間が
「群馬の人にも、えんとつ町のプペルひかる絵展を届けたい」
の気持ちに背中を押してくれた。
「えんとつ町のプペル」は読んだ人によって
様々な物語を作ってくれる絵本であると感じました。
生きている中、
つらい思い
哀し思い
悔しい思い
他人からの否定
様々な困難を経験しています。
そんな一人ひとりの自分ごとの物語に変わる。
だから、
今後やって来るであろう
困難を乗り越えるための
心に残してもらいたい物語です。
そして、
このひかる絵展では
児童養護施設の子供たちの無料招待を計画。
障害を抱えた子供達も来て頂けるような会場選びをしました。
児童養護施設の子供達や障害を抱えた子供と家族は、悲観的に捉えやすい環境にいます。
そんな子供達が、社会に出てからこの
「えんとつ町のプペル」を思い出し、
どんな時でも『幸せになれる人でいる』ため
そして、勇気ある一歩の
糧になることを信じています。
たくさんの仲間達と一緒に
「幸せになれる人」を増やすため
えんとつ町のプペルが想い出に残るよう
届けたいと思います。
主催 中島千恵
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